ESG経営が必要とされる背景と取り組むメリットについて解説
ESG経営という言葉を耳にするものの、詳しい意味が分からないという方も多いのではないでしょうか。ESG経営をしっかりと理解するには、まず概要を把握してから背景やメリットを知ることが大切です。
今回は、ESG経営の概要やSDGsとの違いを解説するとともに、ESG経営が必要とされる背景や取り組むメリットについてご紹介します。
目次 CONTENTS
ESG経営とは
そもそもESG経営に含まれている「ESG」という言葉は、3つの要素の頭文字で構成されています。
- Environment(環境):環境汚染や気候変動の対策、水・エネルギーの効率利用など
- Social(社会):雇用に関する条件・環境の改善、従業員の多様性促進など
- Governance(企業統治):企業倫理の遵守、環境体制の強化など
つまり、ESG経営とは、これら3つの要素で構成されている「ESG」の価値を重視・配慮して経営活動を行う手法のことです。企業の価値を長期的・持続的なものへと高めるためには、ESGへの積極的な取り組みが鍵を握っていると言えるでしょう。
ESGの具体例として、株式会社カネカでは「産業廃棄物の最終埋め立て処分量の削減」や「廃棄物の適正処理」「3Rの推進」などに取り組んでいます。
SDGsとの違いとは
近年多くの企業が力を入れているSDGsとESGの違いが分からないという方もいるかもしれません。そもそもSDGsは、持続可能な17の開発目標のことを指し、国際社会全体で取り組むべき目標です。一方、ESGは企業が主体的に取り組む点で違いがあります。
ただし、企業としてESG経営を推進することで、結果的にSDGsの達成に寄与するため、両者は密接な関係にあるとも言えるでしょう。
ESG経営が必要とされる背景
では、ESG経営が必要とされる背景には一体どのようなことがあるのでしょうか。大きな理由の一つが、社会のグローバル化やIT化の促進などさまざまな要因により、企業経営に関するリスクが多様化している点です。
特に近年、環境保全や人権保護を目的として、従来提供してきた方法・仕様の見直しを迫られている商品やサービスが少なくありません。例えば、ジーンズ業界では環境保護の観点から「サステナブルジーンズ」という製品が登場。サステナブルジーンズとは、製造工程における染料の洗い流しや漂白で使用する水の使用量を、従来品より最大65%削減した製品です。
あらゆる業界が転換点を迎えているとも言える状況のなか、環境破壊や人権差別を助長する商品やサービスが、政府の規制で販売できなくなるリスクは高いと言わざるを得ません。ESG経営へと舵を切ればリスク対応が可能となり恒常的な売上の確保が見込め、時流に合わせた経営を実現できるでしょう。
ESG経営に取り組むメリット
ESG経営を行うことで、以下のようなメリットが期待できます。
- 投資家評価の向上
- ブランドイメージの向上
- 経営リスクの軽減
- 働きやすい職場環境の実現
なかでも「ブランドイメージの向上」の実現は、今後の経営戦略・企業成長としても重要なポイント。なぜなら、近年はESGやSDGsに対して積極的な関わりを示す企業が増加傾向にあり、取り組みを積極的にアピールすることで社会的な信用性を得られやすくなるためです。
事業内容によっては、ESG経営企業としてのイメージを根付かせることで、自社で提供する商品やサービスに対する付加価値の効果も見込めるでしょう。
まとめ
「環境・社会・企業統治」の頭文字で構成された「ESG」の価値を重視する経営は、長期的・持続的な経営を実現するために非常に重要なポイントです。ESG経営が必要とされる背景には、多様化した社会における「経営リスク」を回避することが挙げられます。
また、取り組み事例でご紹介したように、「廃棄物の適正処理」などを通じてESGに関わっている企業もあります。ぜひ今回の記事を参考にしていただき、産業廃棄物処理業においても重要なESG経営の促進を検討してみてください。
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